【場面緘黙っ子】頭の整理の仕方?!

場面緘黙っ子に親・人として日々学ばせてもらっています。
※場面緘黙とは、家などでは普通に話すのに特定の場面(保育園・学校など)では話すことができない状態。


場面緘黙っ子は自分が何故悲しいのか把握することが苦手で、明らかに嫌な事をされた時(物を取られたなど…)は、
「物を取られて嫌だったー」
と教えてくれるのですが、

例えば、保育園で麦畑に行った時、
「麦畑楽しくないー!保育園なんて楽しくないー!もう行きたくないー!!」
となり、何が嫌だったのか本人にも分からず、本人もモヤモヤした気持ちが続き、泣き叫んでしまいます。

その時は落ち着いた時に、一緒に紙に書いて少しずつ頭の中を整理する作業をしています。

なかなか理由を行ってくれないので、
私が、想像して紙に書きながら質問します。

「意地悪なことされた?」→「されてない。」
「畑までの道のりで手を繋いで行った子が嫌だった?」→「楽しい子だったから嫌じゃない。」
「寒くて疲れた?」→「違う。」

『じゃあ、どうして畑が嫌だったの?』
→土がべちょべちょしてて服が汚れたのが嫌だった
→そしたら、気持ちが折れた
→そして、全部が嫌になった
→そして、何しても楽しくなかった。
(いつもなら、絵本読んだりブロックしたり楽しいのに、今日は楽しくなかった)
→だから、保育園が楽しくなかった。

と順を追うと、緘黙っ子の気持ちがドンドンと出てきました。

そして私が、それを要約し解決策を提案します。
・保育園が楽しくないのではなくて、畑に行って服が汚れて全部が楽しくなくなったこと。
緘黙っ子にとって保育園は楽しいところだが、気分が折れたから、今日は楽しくないと感じたこと。
これを解決するには、
『麦畑に行くことはもうないけど、
もし来年また行くことがあり、その時行きたくないって思ったなら休もう!!』
と提案しました。
すると、
「そうするー!!」と緘黙っ子はスッキリとした様子でニコニコ笑顔になりました。

頭が整理されたことで、
モヤモヤした気持ちがなくなり、
そして解決案が今の自分の気持ちと合致したことで、スッキリしたんだと思います。

昨日の帰りとは打って変わって、
次の日はニコニコと保育園に行きました。


【最後に…】
緘黙っ子は、自分の気持ちを整理するのがとても苦手で、何にモヤモヤしているのか分からず…
違うことに焦点を当てて、泣き叫ぶ事がよくあります。
その時にターゲットにされるのは親である私…
「嫌いー!!あっち行ってー!!」
と何もしていないのに嫌われる私…どっと疲れてしまいますが…
耐え忍んで落ち着く時を待ち、
その時が来たら
「一緒に気持ちを整理しよっかー」
と言って頭の整理作業を一緒にしています。

すると、こんなにもスッキリした顔をするのかーっというぐらいの笑顔を見せてくれます。

その笑顔を見ると、疲れは吹っ飛びませんが…
報われた気持ちになります。(笑)

緘黙っ子との生活は、
地雷はどこか!?
今日は機嫌がいいかなー!?
嫌なことなかったかなー!?など…
振り回されてクタクタですが、
でも大変な分、少しのことで幸せを感じられるようになりました。(今日は寝起きがよくて朝から笑顔多いなー😁など…)

自分は幸せ・運がいい!!と思える人と思えない人との違いは、
『幸せ・運はすぐそこにあって、それに気付けるか気付けないか!で決まる。』
とテレビで言っていました。(←テレビ情報ですみません(笑))

そうゆう意味では緘黙っ子と過ごしているうちに、幸せに気づけるスキルは以前より向上しているかもしれません😊
緘黙っ子ありがとうー❤️

【場面緘黙っ子】の気持ちを聞き出す方法(年中)

場面緘黙っ子に親・人として日々学ばせてもらっています。
※場面緘黙とは、家などでは普通に話すのに特定の場面(保育園・学校など)では話すことができない状態。


緘黙っ子は、小さな嫌な事は言えても
本当に嫌だった出来事を親の私にでさえ、
伝えることを嫌がっていました。

保育園に迎えに行った時から、
機嫌が悪かったり、抱っこを求めてきたりと
何かあったことは分かるのですが、
「保育園で嫌なことがあった?」
と聞いても泣き叫ぶだけで教えてくれませんでした。

今までの私の対応がそうさせてしまっていたんだと思います。
例えば
「やめてー!って言ってみたら…」とか…
緘黙っ子にはできもしないアドバイスをし、
『嫌だった出来事を言っても仕方がない!』と思わせるような言動を取っていました。
(そもそもアドバイスでもなく親の願望を言って、緘黙っ子を苦しませていました。)

このままでは、駄目だと気づいてから
『嫌な出来事を言ったほうがいいんだ!
気持ちもラクになるんだ!
と思える経験をさせよう』
と決心しました。


緘黙っ子の心がそんなにしんどくない軽い嫌だった出来事は言ってくれてはいたので、
まだ、言ってくれているうちに関係を回復しようと
決心してからはアドバイスなどほとんどせず、
その都度、共感し
「嫌だったね。
言ってくれてありがとう。
先生に伝えてもいい?」
とだけ聞いていました。
もし、どうしてもアドバイスがしたくなったら
「母or父ならやめてー!って言っちゃうなー」
と主語を自分にして伝えていました。


今まではこちらが聞いてやっと答えてくれる感じでしたが、
こっちの対応が変わると相手も変わってくれ、
保育園から帰宅する間の自転車で、
こちらから聞かなくても、
『今日の嫌だった事』を話してくれるようになりました。
うちの子の場合、自転車は顔を見て話さなくていいこともあり、話しやすかったんだと思います。

言いやすい環境を作れてきたとは言え、
本当に嫌だった事は、
やっぱり言えないままでした。
お風呂場でリラックス状態だったら話してくれるかなー?!と思い聞いたのですが、
泣いてしまい、思い出したくもない様子でした。


緘黙っ子はなかなか忘れられない性格なので、
このまま、嫌な思い出を心に閉まって、
でも、時々その嫌な思い出がフラッシュバックしてまた悲しくなっての繰り返しになってしまう。
緘黙っ子は、言って自分の中で解決できたらスッキリするタイプなので、ちゃんと聞いてあげないと!
と思い、色々と試しました。

その中で一番効果があったのが、
寝る前に、電気を消した暗いお布団の中で、
顔も見ずに『嫌だった事を話そう大会』をしていました。
まずは親が、嫌だった出来事を伝えることから始めました。
例えば
「今日、失敗して仕事場の人に怒られた」
などなど…

すると、緘黙っ子も言いやすくなったのか
「◯◯君にタオル取られてイヤだった」
など伝えてくれるようになりました。

言ってくれたら、すかさず
「嫌だったねー!!
お母さんもそんな経験あるー!!
保育園の時に帽子取られてイヤだったー」と、
同じようなエピソードがあるよ。
自分だけじゃないよ!!
親だって経験してるから安心してね!!
を伝えていました。
(幼少期の出来事なんて覚えていないので、作り話ですが…(笑))

すると毎日
「何か嫌だったことの話しして!!」
と言われるように、なりましたが…
ネタ切れで何も思いつかなくなってきたので、
緘黙っ子がイヤだった事を教えて?そしたら、思い出すかもしれない。」
と言うと、
溢れるように今まで溜め込んでいた嫌だった事が出てきました。
そして、
「お母さんはその経験ある?」
と聞いてくるので、
「あるよー!!」とその話に似た作り話を毎日話していました。

本人も、心がスッキリしたのか
ある日を境に、この習慣はなくなりました。
たぶん、『嫌だった出来事を言い合おう大会』は2週間弱ぐらいで終了したと思います。


今では、嫌なことがあったら保育園の階段を降りながら、今日あったことをすぐに教えてくれるようになりました。


【まとめ】
当たり前のことなのですが…
緘黙っ子と私は同じ人間ではなく、
それぞれの感じ方・考え方があるのに、
親だからってアドバイスしていい気になっていたんだと思います。
そのせいで、言いにくい環境を作ってしまっていました。
勝手に役にも立たないアドバイスなんてして…
緘黙っ子が求めていたのは『共感だけ』だったのに…

それに気づいてからは、ひたすら
『共感』だけし続けました。
すると、緘黙っ子も話してくれるようになり、
その日の出来事は、その日のうちにスッキリできるようになったので、
緘黙っ子も、寝ながら叫ぶこと(夜驚症?!)はなくなりました。

たった一つの言動で、こんなにも変われるんだなーっと…
緘黙っ子に親として人間として成長させてもらっています😊

【場面緘黙っ子】視線恐怖症?!

場面緘黙っ子に親・人として日々学ばせてもらっています。
※場面緘黙とは、家などでは普通に話すのに特定の場面(保育園・学校など)では話すことができない状態。


緘黙っ子は小さい頃から
「あの人、緘黙っ子のこと見てる!」
など…
人の視線をとても気にする子でした。
本当に緘黙っ子を見ていたのかは分かりませんが…
親的には自意識過剰だろー!!
と思っていました。


そして、場面緘黙症を調べていくうちに、
『社交不安症』という言葉を知りました。
※社交不安症とは
人前で話すなどの状況で強い不安や恐怖や緊張を感じ、日常生活や社会生活に支障が出ること。
(ネット引用)

社交不安症の症状の一つに視線恐怖症があるそうです。
そして視線恐怖症にも色んな種類があり、
①他者視線恐怖:他人の視線が怖い。
②正視恐怖:目を合わせられない。
③自己視線恐怖:自分の視線が相手に不快感を与えたんじゃないかと考えてしまう。
など…。


緘黙っ子は
①の『他人の視線が怖い。』
②の『目を合わせられない。』
の2つに当てはまります。

先生が他の子に話している時はじーっと先生を見ているのに、いざ自分に話しかけられたとたんに目をそらします。
さようならの挨拶の時も目をそらして手を振ります。
ずっと気になっていました。
これはASD自閉症スペクトラム症)が原因なのかなーっと思っていました。
でも、社交不安症も関係しているのかもしれません。

ただ、緘黙っ子の根源にあるものは全て『不安』からくるもので、
それがASDなのか社交不安症なのか考えるよりも、
『不安を軽減する』にはどうしたらいいのかを考えていくほうが大切なんじゃないかと思います。

その方法を考えるうえで、
ASDだったり社交不安症などの対応を参考にしていけばいいのではないのかなーっと思うようになりました。


社交不安症の症状を軽減するには
有酸素運動
認知行動療法
薬物療法
など…らしいです。

①の有酸素運動
ストレスを解消する効果があると言われています。

②の認知行動療法とは、
認知(現実の受け取り方・ものの見方)に働きかけて、こころのストレスを軽くしていく治療法。
ストレスに対して強いこころを育てるためには、自動思考(何かの出来事があったときに瞬間的にうかぶ考えやイメージがあり、それによって気持ちが動いたり行動が起こる)に働きかける。
気持ちは考え方に影響されるので、考え方の癖を変える!!
ということをするのが認知行動療法です。

認知行動療法は基本的には専門家と一緒に行うものですが…
自分で取り組むことも可能らしいです。

『1』
 不安感を抱いたときの状況や自分の行動、とっさに浮かんだ考え(自動思考)を記録し、自分の思考の癖に気づき、別の見方を探すことで考え方の幅を広げていく方法。
『2』
気分よりも行動の方が自分の力で変化させやすいため、まずは行動パターンを変え、元気が出たり楽しさを感じられたりするような行動を増やすことで、ネガティブな思考を変えていく方法。
『3』
体をゆるめて(ストレッチ・マッサージなど…)、ストレスによって生じる心の疲れを緩和する方法。
(ネット情報)
など…自分でもできるそうですが、
専門家に相談したほうが、考え方の癖や改善策など提案してくれるため、そのほうがいいんじゃないかなーと思います。


③の薬物療法は副作用などもあるので、医師と相談しながらすすめていかないといけません。


結果、一番手っ取り早くできる方法は
①の有酸素運動だと思いますが…
それだけで不安を軽減できるほど、緘黙っ子の『不安』は簡単には改善されません。

②の認知行動療法は、
まだ、専門家などに相談はしていませんが、緘黙っ子がもう少し大きくなったら試してみたいと思っている治療法です。
まだ、試してはいないですが…
この方法を知っているか・知らないかで、子供への接し方は変わってくると思います。
ポジティブな声掛けをしよー!
ポジティブな行動パターンを増やしてあげよう!
など…
今からでもできることはたくさんあるのかなーっと思います。


いつか「昔は緘黙だったねー!今じゃ考えられないねー!!」
っと笑って話せる日が来ることを願って…
これからも色々な方法を模索しながら、緘黙っ子の不安を少しでも和らげれるように、
緘黙っ子と一緒に楽しく笑顔で過ごしていきたいと思います😊

【場面緘黙っ子】受動型ASD?!

場面緘黙っ子に親・人として日々学ばせてもらっています。
※場面緘黙とは、家などでは普通に話すのに特定の場面(保育園・学校など)では話すことができない状態。


今までは、場面緘黙にばかり焦点を置いていましたが、色々と調べたりしているうちに、
場面緘黙症ASD自閉スペクトラム症)を併せ持つことがある。
と知りました。

ASDの特徴は
①コミュニケーションが苦手
②こだわりがある

らしいのですが、
小さい頃からの育てにくさはASDの特性だったんだと合致しました。

①コミュニケーションが苦手
緘黙っ子は小さい頃からずっと人見知りがひどく、
それもASDが関係しているんだと知りました。
理由は、
社会的コミュニケーションが苦手なため、他者との交流に強い不安を感じるかららしいです。

②こだわりがある
2歳前からこだわり(思っていたところにおもちゃがないなど…)からの癇癪をよく起こしていました。
ASDの特徴に癇癪はないらしいのですが、
こだわりなどが強いため、それが思い通りにいかずに二次障害として癇癪が起こるため、ASDは癇癪が激しいと言われているそうです。


そして、ASDを調べていると『受動型ASD』というワードが目に止まりました。

『受動型ASD』とは
受け身で、周りに合わせるタイプのASDで、他人からの働きかけには素直に応じるが、自分からは積極的にかかわろうとせず、 嫌なことも受け入れてしまい、癇癪を起こす。
と書かれていました。

「えっ?!まさに緘黙っ子だ!!」と…。

年少まではお友達と遊ぶことはほとんどなかったのですが、
緘黙だし、そりゃあ遊べないよね。』
と思っていました。

しかし、年中からはお友達トラブルが増えていきました。
嫌なことがあってもNO!!と言えず、
「一緒にしよ!!」と言われたら、断れずにやりたく無い事を(自分が書いた絵に☓をするなど…)して、結局パニックになって泣き出したり…

お友達と関わる事が増えるほど、緘黙っ子のストレスも増えていき、家での癇癪も増えていきました。

今までは場面緘黙が原因で困り事があるのかと思っていたのですが、
場面緘黙だけではなくASDもあり尚更、困り事があるのかも…と思うようになりました。


また、今でも癇癪はありますが、
ストレスが溜まって疲れてしまっている所に、
こだわりによる癇癪が起こっているように感じます。
いつもだったら、
『まぁいっかー!』と流せることが、
それこそ、受動型ASDの特徴の
周りに合わせて(過剰適応により)疲れてストレスが溜まった時に大癇癪を起こしています。

病院で診断はされていないのですが…
療育先の先生に「受動型ASDじゃないかと思うんです。」と伝えると、

「受動型ASDかは分からないけど、緘黙っ子が困っている事を少しずつ出来るようにする取り組みは変わらないから…
私達は診断名にこだわりはなくて、その子が少しでも生きやすくなるようにと思って接しています」と言っていただきました。

その時に、ハッと我に返りました。(ASDに対してどう対応したらいいのだろうと悩んでいたので…。)
確かに、受動型ASDだとして緘黙っ子への対応は変わらない…
『安心できる環境で自信をつけていく』お手伝いをし、
緘黙っ子が毎日楽しく笑って過ごせるよう見守る!
別に、緘黙っ子が何の障害であろうと親ができる根本の部分は、同じなんだなーっと気付きました。

でも、障害を知ることで得られる知識は増え、
色んな目線でのアプローチの仕方を工夫でき、
親も子も以前よりは生きやすくなるんじゃないかとは思います😊


【最後に…】
場面緘黙がなく、ASD自閉スペクトラム症)を初めに指摘されていたら、
自閉症というワードに拒否感を示していたと思います。私の中の自閉症と言う知識が『アルジャーノンに花束を』しかなく、
いやいや…『アルジャーノンに花束を』とは明らかに違うし…確かに、育てにくいけど個性でしょ!?って…思っていたと思います。

でも、場面緘黙でずっとずーっと悩んでいたので、
受動型ASDかも(!?)と気づいた時は素直に受け入れる事ができました。
『場面緘黙だけじゃなくて受動型ASDもあるから、こんなに育児が大変だったんだー』と…腑に落ちました。
それだけ、日々の生活に疲れていたんだと思います。

ASDは場面緘黙よりも情報が多いため、
この方法を使ってみよう!!など参考にできることが多く、その方法を試すと良い方向に向うこともあるので、
『受動型ASD』を知り、自分の中で受け入れられたことは、とてもよかったと思います😊

【場面緘黙っ子】のお友達トラブル(年中)

場面緘黙っ子に親・人として日々学ばせてもらっています。
※場面緘黙とは、家などでは普通に話すのに特定の場面(保育園・学校など)では話すことができない状態。

 

 

年中のGW明け辺りから不登園の影がチラチラと見えてきていました。

お友達関係も大きな要因だと思います。

 

年少の時から、よく話しかけてきてくれたA子ちゃんの事を嫌がるようになってきました。

 

『A子ちゃんが順番抜かして嫌だった』

『まだブロックで遊びたかったのにA子ちゃんが手をひっぱり「もうやめて!」としたくない遊びを無理矢理させられて嫌だった』

『違う遊びがしたいのに、A子ちゃんに鉛筆の持ち方をずっと練習させられて嫌だった』

『A子ちゃん、字が読めないから間違ってて面白くないのに絵本を読み聞かせられてずっと聞いておかないといけなくて、嫌だった。』

などなど…

でも、緘黙っ子にそんなにも接してくれるお友達は今までいなかったので、

親としては嫌だけど、でもこれも人生勉強だよね。

こうやって友達との付き合い方を学んでいけばいいか!と思っていました。

 

担任の先生にはチラッとは伝えてはいたのですが、先生も「楽しそうに遊んでいますよ。」と言っていたので、

親の私もそこまで深刻に考えてはいませんでした。

先生も仲良しだと思っていたので、班をA子ちゃんと一緒にしてくれていました。

そんなある日、

班でお絵かきをしていて、

A子ちゃんが自分が書いた絵が気に入らないから、絵に☓をしたみたいです。

でも、先生に提出するものだし自分だけ☓(バツ印)は嫌だとA子ちゃんは思ったみたいで、

緘黙っ子が書いた絵にも☓(バツ印)をするように強要したそうです。

『イヤ』が言えない緘黙っ子は☓(バツ印)をしました。

でも、あまりにも悲しすぎて泣いてしまったみたいです。

それに気づいた先生は

「どうしたの?」と聞くのですが、何も答えられず…

先生は絵を見て「どうして☓(バツ印)したの?」と聞いてしまったそうです。

そうすると余計に泣き叫んだので、A子ちゃんや周りのお友達に話を聞き、やっと真実が分かったそうです。

そして、先生とA子ちゃんと緘黙っ子の3人で話をし、緘黙っ子は謝ってもらえたらスッキリするタイプなので、その時は解決出来ました。

 

この件があってから先生も班を変えてくれました。

 

A子ちゃんも大人しいタイプなので、先生はそんな事をする子とは思っていなかったのだと思います。

たぶんA子ちゃんにとって緘黙っ子は、何でも自分の言う事を聞いてくれる赤ちゃん的な存在だったんだと思います。

悪気は全くないんだと思います。

 

年少までは、そんなにお友達と関わる事がなかったので、楽しい事も無い代わりに嫌な事もありませんでした。

そのため、お友達との付き合い方も知りませんでした。

今回の事があったので、

『嫌な時はイヤって言っていいんだよ。

でも、言えない時はそーっとその子から離れたっていいんだよ。

無理に嫌な子と遊ばなくていいんだから。』

と伝えました。

 

すると本人の気持ちの意識が変わりました。

 

A子ちゃんは緘黙っ子が嫌だと思う事をしてくる事は、それからもあったのですが、

「ブロックしてたのに、手を引っ張られて止めさせられそうになったから、手を振りほどいた!」

と強気な報告をしてくる事も増えました。

 

 

またある時、B君が緘黙っ子に色々とちょっかいを出してきて嫌がっていました。

でも、A子ちゃんの時の経験もあるので、

「B君、嫌なことばっかりするから近づかないようにしている。」

と言っていました。

 

『皆と仲良くしないといけない!!』

という呪縛から開放されたんだと思います。

 

 

最近では、A子ちゃんとはあまり遊ばなくなったみたいで、違うお友達C子ちゃんと遊んでいます。

C子ちゃんの事が大好きで、C子ちゃんには少しお話しができるみたいです。

不登園の時からずっとC子ちゃんと同じ班にしてくれていました。

C子ちゃんがいてくれたおかげでお泊り保育もキャンプも運動会も参加出来たんだと思います。

 

最近、楽しく保育園に通えているので、

次のステージのため、

C子ちゃんとは別々の班になりました。

緘黙っ子のツボであるD君と同じ班になりました。

D君の発言にいつも笑いを抑えられない緘黙っ子らしいです。

C子ちゃんと班が離れてしまい、少し接点がなくなり自由時間も遊ぶことが以前に比べると少なくなっているので、「もっとC子ちゃんと遊びたい…」とは言っていますが、違うお友達と遊ぶ機会も増えて、毎日ルンルンで保育園に通っています。

でも、やっぱりC子ちゃんと遊んでいる時は、今でも一番楽しそうにしています。

 

【まとめ】

今まで、お友達と関わる事が少なかった分、

お友達との付き合い方スキルがゼロの状態だったので、年中になりとても苦労しました。

「皆で仲良くしないといけない!」

と親も無意識に子供に言っていたのかもしれません。

年中にもなると女の子は仲良しグループが出来上がりなかなか違うグループには入りにくいです。

A子ちゃんと仲良しグループになっていたので、他の子と遊ぶこともありませんでした。

それが緘黙っ子にとっては辛い状況だったんだと思います。

でも、嫌な子とは遊ばなくいい!!

と呪縛を取り除いた時に、

自分が一緒にいて安心できるお友達が出来ました。

先生に「C子ちゃんは緘黙っ子にとって他の子と何が違うんですかね?」

と聞くと、

「C子ちゃんは、ちゃんと緘黙っ子に『これでいい?』など意見を聞いてくれる」

と言っていました。

『なるほどー』っと納得しました。

緘黙っ子は喋れないだけで、

めちゃくちゃ自分の意見を持っているので、

A子ちゃんみたいに無理矢理だと、

嫌って言えないけど、したくない!!の気持ちがどんどんと蓄積されて辛くなってしまったんだなーっと、後々になって気づきました。

 

A子ちゃんへの嫌だったことは、

大人からしたら小さな事でも、

喋れない本人にとっては先生に気づいてもらえず謝ってももらえず、心にずっとモヤモヤが残っていたんだなーっと…

いつもですが、泣いたりして先生が気づいてくれて、その場で解決出来た出来事は、本人はキレイサッパリ忘れています。

 

人数が多いし、小さな出来事過ぎて先生が気づく事は不可能だと思います。

なので、家で嫌だった事を聞いてスッキリしてもらう事しか親はできません…

ゆっくり話を聞いて共感してあげられる心の余裕が親にも必要だなーっと😊

頑張ります!いや…楽張ります!!(笑)

【場面緘黙っ親】先の見通しを立てる

場面緘黙っ子に親・人として日々学ばせてもらっています。
※場面緘黙とは、家などでは普通に話すのに特定の場面(保育園・学校など)では話すことができない状態。


先の見通しがわかると、
①不安が軽減される
②癇癪がへる
③自信がつく
などの、効果が得られるのかもしれないと思います。


①不安が軽減される

緘黙っ子は不安がかなり強いため、
いつも"びくびく"・"おどおど"しています。

でも、最近気づいたのですが…
『今から何が起きるのか!』
を伝えている時は、いつもに比べると、
ビクビク・オドオドが少ない気がします。

急な出来事・ハプニングは大人の私でも嫌なのに緘黙っ子にとっては…そりゃあー不安しかないと思います。(←今さら気づくなんて遅すぎる…私…)

例えば…
いつもは祖父母宅に行っても祖父母しかいないが、今日はお正月だから親戚がたくさん集まっていること。もしかしたら、たくさん話しかけられるかもしれないけど、お母さんもお父さんもずっと近くにいること。
などを伝えていると、以前までは大勢の親戚が集まっている部屋には入れなかったのが、今は部屋に入って一緒に食事ができるようになりました。

 

保育園でも、終わりの会の時に明日のスケジュールを伝えてくれています。
そうすることで、
『明日はクッキングなんだー』
『明日は工作で鬼作るのかー』
など…心構えができて保育園に行く不安も軽減され、今では「今日は◯◯するんだってー」っと、ルンルンで保育園に通っています。


②癇癪がへる

家でのお出かけの場合も
今からすること。
そして、もしかしたらハプニングがあるかもしれないこと。
を伝えています。

見通しが立て、もしかしたら予想外のことがあることを伝えると不安が軽減されるだけではなく、癇癪も減っていきました。

例えば…家族で出かける時も、
今から水族館に行ってイルカショーをみて、
ご飯食べて帰ろうね。
でも、もしかしたらイルカショーは人がいっぱいで見れないかもしれないけど、その時はまた今度見に来ようね!!
など…

もしかしたら、あるかもしれないハプニングを予想するのは大変なのですが、
一番楽しみにしていることが達成できない時は、
すごい癇癪で親も困り果てるので…
私が考えつくハプニングは伝えています。

そのような言葉がけ一つするだけで、
不安が取り除かれ、何か予定と違うことが起きても癇癪を起こさなくなりました。


このような経験を増やしていくことで、
少しのことなら『まぁいっか!次がある!!』
緘黙っ子の思考も変化しているように感じます。


ただ、まだまだ対人関係は経験不足なので、
保育園での人間関係は緘黙っ子にとっては
見通しも立たないし、不安だらけで家に帰ってから癇癪を起こすことは度々あります。


③自信がつく

スモールステップで少し頑張らせたい時にも見通しを立てて伝えています。
例えば…
保育園へ送り別れるとき、事前にどのようにしてバイバイするのかを、自転車で保育園へ向かいながら話し合っています。
今までは、泣き叫んで先生に引き離されていたのが、最近はギューっとしてからタッチでバイバイしています。
『できた!!』という自信を何度もつけて、
そしてルーティン化していきました。

やっぱり覚悟と気合いを入れるにも『見通し』は
大切で、それができた時に『自信』がついていっているように感じます。

 

【最後に…】
大人になっても、人間関係が悩み事ランキングの上位にくるのは…
人間関係は見通しが立たず、色んなハプニングが次から次へと起こるため、難しいんだと改めて気付きました。

以前プレイセラピーの心理士さんに、
「幼児期の子供は何をするのか、突拍子もないことをするのが、緘黙っ子にとっては不安なのかもしれない。だから大人と遊ぶほうが安心するのかも。」
と言われました。

その時は『ふーん…そうなんだー。』ぐらいにしか思っていなかったのですが…
この見通しが立たない不安のことを言っていたのかーっと…
ブログはいつも、題名を考えてから自分の想いを書いているのですが、ブログを書くと頭の中を整理してくれ、新たな気付きを与えてくれる!!
私にとってそんな場所になりました😊

【場面緘黙っ子】声が出た(病院)

場面緘黙っ子に親・人として日々学ばせてもらっています。
※場面緘黙とは、家などでは普通に話すのに特定の場面(保育園・学校など)では話すことができない状態。


場面緘黙っ子は、親がいると外でも声を出すことはできます。
なので、病院の待合室などではかなりおしゃべりで「病院はしんどい人が来る所だから静かにしようね!!」と言わないといけないことも多々あります。
しかし、先生を目の前にする(自分に注目される)と声がでなくなります。
喉を診ようと先生が
「あーって言って!!」
と言われても…言えません。
言えるはずがありません。
でも、口は開けるので先生は覗き込みながら診てくれます。

そんなある日、
久々に行った耳鼻科で
「あーって言ってみて。」
と言われました。

言えるわけないよなーっと思っていつものように緘黙っ子を抱っこしながら診察を受けていると、
何か声が聞こえる…と思い、覗くと、
小さい声ですが、
「あー」と言っていました。

あとで、
「『あー』って言えてたね。
どうして言おうと思ったの?」
と聞くと、
「言ってみたかったから。」
と言っていました。
もう一度聞くと、
「あーって言ったほうが早く診察が終わると思ったから。」
と言っていました。

私は以前から
「あー」って言えたほうが、喉の奥がよくみえて、病気もみつかりやすい事。
は伝えていました。

でも言ってみようと思ったのが、これらの理由なのか真実はわかりません。

ただ、いつも頻繁に行っている病院ではなく、
1年ぶりに行った病院だったのは、
緘黙っ子が喋れないってことを知らないから、言ってみよう』と思ったのかなー。など…
色々と思ってしまいます。


緘黙っ子は全く知らない店員さんなどにはレジに一人で行き「お願いします。」と言え買い物ができたりします。

わからないですが…
もしかしたら
『喋れないってことを知らない人には少しは話せるのかもしれない』と思った出来事でした。


もしくは、最近『自信』がついてきて
何でもやってみよー!!精神になってきているので、その勢いで出来たのかもしれません。

何が要因かはもしかしたら
本人にも、わからないのかもしれませんが…

でも理由を知りたいのは親だけで、
(次のステップの参考にしたいため。)
なんであれ、
『できた!!』という事実は確実に
緘黙っ子にとって自信を与えました。

それからは、いつも行っている小児科の先生にも「あー!」と言いながら口を開けて診察できるようになりました👏

成功体験の効果を改めて感じた出来事でした。

 

【最後に…】
病院で「あーって言ってみて」と言われて、
出来ただけで、こんなに嬉しくなるなんて…
緘黙っ子を育てていると、
当たり前に出来ると思っていたことは、当たり前ではないんだなーっと…
些細なことでもとても嬉しく感じられるようになりました✨
日々、大変だけど…

でもその分、幸せもたくさんもらっています😊