場面緘黙っ子に親・人として日々学ばせてもらっています。
※場面緘黙とは、家などでは普通に話すのに特定の場面(保育園・学校など)では話すことができない状態。
年中のGW明け辺りから不登園の影がチラチラと見えてきていました。
お友達関係も大きな要因だと思います。
年少の時から、よく話しかけてきてくれたA子ちゃんの事を嫌がるようになってきました。
『A子ちゃんが順番抜かして嫌だった』
『まだブロックで遊びたかったのにA子ちゃんが手をひっぱり「もうやめて!」としたくない遊びを無理矢理させられて嫌だった』
『違う遊びがしたいのに、A子ちゃんに鉛筆の持ち方をずっと練習させられて嫌だった』
『A子ちゃん、字が読めないから間違ってて面白くないのに絵本を読み聞かせられてずっと聞いておかないといけなくて、嫌だった。』
などなど…
でも、緘黙っ子にそんなにも接してくれるお友達は今までいなかったので、
親としては嫌だけど、でもこれも人生勉強だよね。
こうやって友達との付き合い方を学んでいけばいいか!と思っていました。
担任の先生にはチラッとは伝えてはいたのですが、先生も「楽しそうに遊んでいますよ。」と言っていたので、
親の私もそこまで深刻に考えてはいませんでした。
先生も仲良しだと思っていたので、班をA子ちゃんと一緒にしてくれていました。
そんなある日、
班でお絵かきをしていて、
A子ちゃんが自分が書いた絵が気に入らないから、絵に☓をしたみたいです。
でも、先生に提出するものだし自分だけ☓(バツ印)は嫌だとA子ちゃんは思ったみたいで、
緘黙っ子が書いた絵にも☓(バツ印)をするように強要したそうです。
でも、あまりにも悲しすぎて泣いてしまったみたいです。
それに気づいた先生は
「どうしたの?」と聞くのですが、何も答えられず…
先生は絵を見て「どうして☓(バツ印)したの?」と聞いてしまったそうです。
そうすると余計に泣き叫んだので、A子ちゃんや周りのお友達に話を聞き、やっと真実が分かったそうです。
そして、先生とA子ちゃんと緘黙っ子の3人で話をし、緘黙っ子は謝ってもらえたらスッキリするタイプなので、その時は解決出来ました。
この件があってから先生も班を変えてくれました。
A子ちゃんも大人しいタイプなので、先生はそんな事をする子とは思っていなかったのだと思います。
たぶんA子ちゃんにとって緘黙っ子は、何でも自分の言う事を聞いてくれる赤ちゃん的な存在だったんだと思います。
悪気は全くないんだと思います。
年少までは、そんなにお友達と関わる事がなかったので、楽しい事も無い代わりに嫌な事もありませんでした。
そのため、お友達との付き合い方も知りませんでした。
今回の事があったので、
『嫌な時はイヤって言っていいんだよ。
でも、言えない時はそーっとその子から離れたっていいんだよ。
無理に嫌な子と遊ばなくていいんだから。』
と伝えました。
すると本人の気持ちの意識が変わりました。
A子ちゃんは緘黙っ子が嫌だと思う事をしてくる事は、それからもあったのですが、
「ブロックしてたのに、手を引っ張られて止めさせられそうになったから、手を振りほどいた!」
と強気な報告をしてくる事も増えました。
またある時、B君が緘黙っ子に色々とちょっかいを出してきて嫌がっていました。
でも、A子ちゃんの時の経験もあるので、
「B君、嫌なことばっかりするから近づかないようにしている。」
と言っていました。
『皆と仲良くしないといけない!!』
という呪縛から開放されたんだと思います。
最近では、A子ちゃんとはあまり遊ばなくなったみたいで、違うお友達C子ちゃんと遊んでいます。
C子ちゃんの事が大好きで、C子ちゃんには少しお話しができるみたいです。
不登園の時からずっとC子ちゃんと同じ班にしてくれていました。
C子ちゃんがいてくれたおかげでお泊り保育もキャンプも運動会も参加出来たんだと思います。
最近、楽しく保育園に通えているので、
次のステージのため、
C子ちゃんとは別々の班になりました。
緘黙っ子のツボであるD君と同じ班になりました。
D君の発言にいつも笑いを抑えられない緘黙っ子らしいです。
C子ちゃんと班が離れてしまい、少し接点がなくなり自由時間も遊ぶことが以前に比べると少なくなっているので、「もっとC子ちゃんと遊びたい…」とは言っていますが、違うお友達と遊ぶ機会も増えて、毎日ルンルンで保育園に通っています。
でも、やっぱりC子ちゃんと遊んでいる時は、今でも一番楽しそうにしています。
【まとめ】
今まで、お友達と関わる事が少なかった分、
お友達との付き合い方スキルがゼロの状態だったので、年中になりとても苦労しました。
「皆で仲良くしないといけない!」
と親も無意識に子供に言っていたのかもしれません。
年中にもなると女の子は仲良しグループが出来上がりなかなか違うグループには入りにくいです。
A子ちゃんと仲良しグループになっていたので、他の子と遊ぶこともありませんでした。
それが緘黙っ子にとっては辛い状況だったんだと思います。
でも、嫌な子とは遊ばなくいい!!
と呪縛を取り除いた時に、
自分が一緒にいて安心できるお友達が出来ました。
先生に「C子ちゃんは緘黙っ子にとって他の子と何が違うんですかね?」
と聞くと、
「C子ちゃんは、ちゃんと緘黙っ子に『これでいい?』など意見を聞いてくれる」
と言っていました。
『なるほどー』っと納得しました。
緘黙っ子は喋れないだけで、
めちゃくちゃ自分の意見を持っているので、
A子ちゃんみたいに無理矢理だと、
嫌って言えないけど、したくない!!の気持ちがどんどんと蓄積されて辛くなってしまったんだなーっと、後々になって気づきました。
A子ちゃんへの嫌だったことは、
大人からしたら小さな事でも、
喋れない本人にとっては先生に気づいてもらえず謝ってももらえず、心にずっとモヤモヤが残っていたんだなーっと…
いつもですが、泣いたりして先生が気づいてくれて、その場で解決出来た出来事は、本人はキレイサッパリ忘れています。
人数が多いし、小さな出来事過ぎて先生が気づく事は不可能だと思います。
なので、家で嫌だった事を聞いてスッキリしてもらう事しか親はできません…
ゆっくり話を聞いて共感してあげられる心の余裕が親にも必要だなーっと😊
頑張ります!いや…楽張ります!!(笑)