【場面緘黙っ子】が療育先で声が出たきっかけ

場面緘黙っ子に親・人として日々学ばせてもらっています。
※場面緘黙とは、家などでは普通に話すのに特定の場面(保育園・学校など)では話すことができない状態。

 


施設見学では、親がいたこともあるのか、
声をだして遊んでいました。

もしかしたら、療育の初日から声が出るかもしれない!と少し期待していましたが、
期待とは裏腹にやっぱり声も出せず、表情も固まっていました。
それから、数ヶ月この状態が続いていたのですが、
体を動かす事が大好きなので、
トランポリンをしながら皆でボール投げをしている時に、それが楽しかったのか笑い声が出たみたいです。
それからは、笑顔が増え笑い声も出ていました。
でも、やっぱり喋ることはできないまま、
数ヶ月が経ったある日、
先生と二人っきりの送迎車の中で、お休みの日に何をしたかを当てるゲームをしていて、
先生がなかなか当てることが出来ず、家まで到着してしまった時に先生が
「小さな声でいいから正解教えて欲しいなー!気になるなー!!」と言ったら、
先生の耳元で、答えを言ったそうです。

先生もまさか言ってくれるとは思っておらず、
嬉しさと驚きを隠すのに必死だったと言っていました。

初めの数ヶ月は施設長が主に対応してくれていたのですが、施設長だけに慣れていてはダメだと言うことで、その先生が担当してくれるようになりました。

施設長は、療育熱心で※SST(ソーシャルスキルレーニング)を主にしてくれており、施設長の言葉が場面緘黙っ子の心の引き出しに蓄積されているように感じます。
子供のプラス発言や名言が増えてきたのは間違いなく施設長のおかげだと思います。
しかし、やっぱり少し厳しい所もあるので、
初めて声を出せた先生は、面白くてよく遊んでくれる場面緘黙っ子が大好きな先生でした。

※SSTとは
対人関係などのスキルを身につけることによって、社会生活を円滑に営んでいくためのプログラムで、自分の特性に合った適切な振る舞いなどを学んでいくことができます。


その日以来、施設の中で他の先生やお友達がいても、質問など(今日の天気など)には声をだして答えられるようになりました。

SSTもとても大切ですが、それだけではやっぱり緘黙っ子は話せないのかもしれません。
・安心できる環境
・喋りたいと思える相手
・子供の心のコンディション
・きっかけ
全てが揃ってやっと声が出せるのかなーっと思いました。

【最後に…】
場面緘黙っ子にとって声を出すことは、
親が思っている以上に難しいんだと、
毎日一緒にいて年々、感じさせられます。
そんな場面緘黙っ子が、声を出せた要因は
うちの場合、
・安心できる環境
・喋りたいと思える相手
・子供の心のコンディション
・きっかけ
全てが揃わないといけませんでした。

プレイセラピーは
大好きな場所&大好きな先生ですが…
笑い声はでているみたいですが、1年経ってもまだ話せていません。
たぶん、『きっかけ』がないんだと思います。
プレイセラピーは『心の元気』をもらえる場所なので、無理に話させようとはしません。
それが緘黙っ子にとって、すごく心地が良いんだと思います😊

療育は、スモールステップで喋る
『きっかけ』を与えてくれているんだと思います。
その都度、目標を設定してくれ、それに向かってどうすればいいのかを考え実践してくれる。
その分、緘黙っ子にとっては少し厳しい場所かもしれません。
プレイセラピーに比べれば楽しい場所ではなく、母子分離が難しい時も未だにありますが、
それでも、『みんな大好きだから通いたい』と言っています。

今思うことは、
療育とプレイセラピーは似て非なるものだからこそ、両方通うことができて良かったなーっと思います。
プレイセラピーでは『心の元気』を
療育では『自信』を
与えてもらっているんだと思います😊