【場面緘黙っ子】が療育に行くまで(説明)

場面緘黙っ子に親・人として日々学ばせてもらっています。
※場面緘黙とは、家などでは普通に話すのに特定の場面(保育園・学校など)では話すことができない状態。


療育先が決まり、療育をスタートする事を本人にどう伝えたらいいのか、悩みました。

保育士の先生に以前、場面緘黙症についてどう対応したらいいのか、相談した時に
「あまり、喋ることにプレッシャーをかけないように!自然体で、見守ったらいい!!」
と言われていたので、場面緘黙症である事などをまだ、本人には伝えておらず…
でも、本人も「どうして皆は喋れるの?どうして喋れないの??」と言ってきていたので、

正直に
「皆それぞれ得意な事と苦手な事があって、場面緘黙っ子は、もっと上手に喋りたいって思ってるんだったら、お喋りが今より上手になるために練習に行こうか!!」と伝えました。

すると、「行く!」と即答してくれました。

まだ幼いので練習すると何でも出来るようになる!
と信じているので、
『練習頑張って、保育園の皆とお喋りしたいんだなー!やっぱり喋れない事はしんどいんだなー』っと即答した場面緘黙っ子をみて、なんだか私が切なくなってしまいました。
でも、親の態度をとても敏感に感じ取るのでそれを悟られないように必死で平常心を保っていました。

 

本人も療育に行く気になったので、
週2回は療育のために休むと言う事を保育園に伝えました。


場面緘黙っ子は保育園では目立たなく、困っている事にも気付かれないため、
行き渋りはあるみたいだが、保育園ではその環境に適応できているし、順調に保育園生活が送れていると担任の先生は思っていたと思います。
『保育園に行かない!じゃなくて、行けない!!』ぐらい、心が壊れているなんて思ってもいなかったと思います。

なので、担任の先生は、
「出来れば、保育園で成長を見守っていきたい」
と言ってくれました。

が、が、が…
その時は、保育園に行きたくても行けない状態で、
本人はとても苦しんでいたので、
先生にはそんな風に言ってもらえたのですが、
「今、保育園に行きたくても行けない状態で、行けない自分はダメな子だと自信をなくしているので、保育園以外の違う場所を見つけてあげたいんです。」と伝えると
「分かりました」と理解してくれました。

 

【最後に…】
場面緘黙っ子は育児書通りに成長していたので、
検診などでは気付かれず、
親が、育てにくい!と思っていても、
子供ってこんなものかなーっと思っていたのもあり、
場面緘黙症に気付くまでに時間がかかってしまいました。
場面緘黙症と気づいた時には、本人も他の子との違いを感じていました。
自分はどうして喋れないのか?!で苦しんでいました。

本人に場面緘黙と伝えるのは療育をスタートする今かなーっと思いました。
伝え方にとても悩みましたが、
私が伝えたかったことは、
・人は得意な事と苦手な事があること。
・運動が苦手な子やお喋りが苦手な子など色んな人がいること。
・喋れない事は決して悪い事ではない。でも、喋れたほうが便利な事。
・喋りたいと思っているなら、練習したら出来るようになること。
・場面緘黙っ子だって皆に羨ましがられるぐらい得意な事があること。
・出来るようになりたいって思う気持ちがある事はとても素敵な事。その気持ちがあれば、挑戦もできるし練習も頑張れるから、そんな風に思える事がめちゃくちゃ素敵な事!!

とにかく自分にもっと自信をもって欲しかった!! 
喋れないことで全ての自信を失って欲しくない!!


今はまだ、はっきりと場面緘黙症と告知は本人にはしておらず、人には得手不得手がある事で納得してくれていますが、
本人がもう少し大きくなり、
「どうして自分だけ喋れないんだ!」と本気で悩み苦しんだ時には、
きっと"場面緘黙症"と言うワードを説明する時がくると思うので、マイナスなイメージを持たないよう、どう説明したらいいのか頭の中でずっとシュミレーションしています。

なっちゃんの声]のような絵本で深刻にならずに説明するのが一番いいのかなーっと、今は考えています。