【場面緘黙っ子】認知の歪み?!

場面緘黙っ子に親・人として日々学ばせてもらっています。
※場面緘黙とは、家などでは普通に話すのに特定の場面(保育園・学校など)では話すことができない状態。


年長になるし発達検査をしてみないかと、プレイセラピーをしてもらっている心理士さんから提案がありました。
発達検査が何かも分からず、少し検索してみました。
『〜だったらどうする?』
という問題があると知り、やっては駄目だと思いながら一度だけ試してみました。(聞きすぎて問題に慣れてしまうと検査の時に正確な値が出ないため。)
そして聞いた質問が『雨が降ったらどうする?』
でした。
緘黙っ子の回答は
『てるてる坊主を作る』でした。
下の子(2歳)に聞くと
『カッパを着る』でした。

この時に緘黙っ子の生きづらさは、他の人と違う捉え方をしているからなのかもしれない!!
と初めての気付きました(←遅っ)

そして『認知の歪み』という言葉を知りました。
色々と調べると発達障害の子にはあるあるらしく、
白黒思考(0か100か)が要因の一つと書いてありました。
ASDの子は曖昧な事が苦手(不安)なためにグレーが許されず白か黒が安心するため、白黒思考になりやすいみたいです。

それが原因で人とは違う捉え方のためストレスを溜めやすいみたいです。
例えば、
少し注意されただけで→嫌われた!となる。
少し失敗しただけで→自分はダメな子だ!となる。
など…
グレーがなく白か黒で考えてしまう。
緘黙っ子もまさしくその傾向があり、緘黙っ子の生きづらさはここにあるのかもと確信しました。

いつも優しい先生が『緘黙っ子、早く!!』と言っただけで、『怒られたー』とパニックになったり、
(先生は全く怒ってるつもりはない)
自分で作ったマフラーを床に置いていて、下の子が気付かずに踏んでしまった時、『踏まれたー!頑張って作ったのにー』とパニックになって泣き叫んだり…
あげればきりがないのですが、親としてはそこまでパニックになる必要なんてないのに…と思ってしまうのですが、これがグレーのない緘黙っ子の生きづらさなのかもしれません。

なので、その都度
『先生は怒ったつもりはなくて、発表会の出番が来ていたから本当に急いでただけだよ。』
『わざと踏んだわけではなくて、見えなかったんだよ。緘黙っ子も下見て歩いてないときもあるからブロックとか踏んでしまって痛い時あるよね。』
など、緘黙っ子が思っている事と、他の人が思っている事は決して同じではない!!
それぞれの考え方がある事を伝えています。

白黒思考は特性だから、治らない!!
それとどう付き合っていけばいいのかを本人が学んでいくしかないのかなーっと思います。


『認知の歪み』を緩和するには『認知行動療法』が効果的らしいです。

認知行動療法とは…
認知(現実の受け取り方・ものの見方)に働きかけて、こころのストレスを軽くしていく治療法。
ストレスに対して強いこころを育てるためには、自動思考(何かの出来事があったときに瞬間的にうかぶ考えやイメージがあり、それによって気持ちが動いたり行動が起こる)に働きかける。
気持ちは考え方に影響されるので、考え方の癖を変える!!
ということをするのが認知行動療法です。

認知行動療法は基本的には専門家と一緒に行うものですが…
自分で取り組むことも可能らしいです。

『1』
 不安感を抱いたときの状況や自分の行動、とっさに浮かんだ考え(自動思考)を記録し、自分の思考の癖に気づき、別の見方を探すことで考え方の幅を広げていく方法。
『2』
気分よりも行動の方が自分の力で変化させやすいため、まずは行動パターンを変え、元気が出たり楽しさを感じられたりするような行動を増やすことで、ネガティブな思考を変えていく方法。

など…自分でもできるそうですが、
専門家に相談したほうが、考え方の癖や改善策など提案してくれるため、そのほうがいいんじゃないかなーと思います。

【最後に…】
白黒思考は特性だから治らない!!
発達障害の子はやっぱり『生きづらさ』を感じながら生きていくのかもしれません。

でも、もし親が何か出来ることがあるのだとしたら、経験を通して『色んな考え方がある』ことを伝える事。
そして成功体験を積ませてあげる事なのかなーっと。

緘黙っ子と一緒にいて『あー!そんな風に思っちゃうんだー!しんどいね…』
と思うことは多々あるのですが、その度に
『自分が思っている事は他の人もそう思っているとは限らない!違う見え方もあるよ!』と伝えていくうちに、『前も同じ事を経験したな!他の人はこう思っているかもしれない』と感じてくれることも増えたように思います。
ただ、少し状況が変わるだけで初めて経験したみたいにパニックになります。
例えば、上記にも書いたように
親や主担任の先生が「早く!」と言っても何も思わないが、優しい副担任が「早く!」と言っただけで、『怒られたー』と心が折れてしまうなど…
でも次は副担任に言われても、もう大丈夫だと思います。本人もなぜ言われたのか納得し「早く!」
と言われたからと言って、嫌われたわけではない!と分かったので。
経験によって少しはカバーできるのですが、その経験の度に悲しい思いをこれからもしていくのだと思います。
そして、自信をなくし自己肯定感が下がっていくのかもしれません。
なので、やっぱり成功体験を積ませてあげることは、とても大切なことなのかもしれません。
成功体験によって、自信がつき自己肯定感があがり、少しのことでは動じなくなるのかなーっと。
緘黙っ子をみていて、感じるのは心が安定している時は同じことが起きてもパニックにはなっていないなーっと…。
『認知の歪み』でストレスを感じることはあるだろうけど、自分に自信をもてて心が安定していれば、
そのストレスも乗り越えられるのかもしれません。

成功体験を積ませてあげるのはなかなか難しいのですが、スモールステップで少しずつ自信をつけさせてあげたいなーっと…
『成功体験』は子育てのキーポイントなのかもしれません😊